A-Life News

2016.06.22

金利とインフレの関係ってどういうことでしょうか?

72の法則をご存知ですか?

すでにご存知の方も改めて確認しましょう。
複利で預金した際に、何年で元金が2倍になるか簡単に概算出来る便利な法則です。

例えば…
年利が1%なら72÷1=72年です。

 0歳のお子様名義で100万円の定期預金をした場合100万円が200万円になるのはお子様が72歳の時です。今現在の市中金利が限りなく0に近い一般金融機関では、1年定期で年0.025%2年~5年定期で年0.03%。ネット銀行では預入金額にもよりますが1年定期で0.12%3年~5年定期で0.17%というところもあります。

 仮に0.025%で計算いたしますと100万円が2倍の200万円になるまでには

              72÷0.025=2880年

 なんと2880年かかります。「72の法則」を知っておくと何かお役に立てるかもしれません。
ご年配の方はバブルの時期を経験なされております。あの当時(約30年前)は、銀行金利が6%~7%の時代でした。

仮に6%としますと…
72÷6=12年となります。

 今から見るとあの当時はまさにお金がお金を連れてくるような時期にありました。

 さて、現実の金融業界を見ますと低金利が続いており、なかなか資産形成が難しい状況です。他の分野に目を向けても、公的年金(基礎年金)は、現在65歳から支給(今後は65歳以降に変更の可能性もあるような気配)の状況に加えて消費税率が、4月1日より引き上げられ5%から8%にアップしました。さらに来年には10%にアップの予定です。これは、インフレ率2%達成が条件となっております。

 実際インフレ率が2%上昇すると物価も同様に2%上がりますよね、1年定期で銀行に預けて0.025%、物価は2%ずつ上昇となると…。さて、どうなるでしょうか?

 

インフレと金利の関係:リンゴで例えた場合

 インフレ率2%の場合、

 リンゴ1つ100円だった値段が、一年後には102円次の年には104円と値上がりしていきます。
手持ちのお金を銀行に預け入れている場合、0.025%ずつ金利がつきますので、1万円の預金が、一年後には10,002円、次の年には10,004円と増えていきます。

ただし、0.025%の金利ではインフレ率2%には追いつくはずも無く、預けたお金で買えるリンゴの数が少しずつ減っていきます。

 例えば1万円預金をしていた場合、初めリンゴは100個買えていたのですが、次の年には98個、その次の年には96個しか買えない状況となります。

 

できる対策について

 さて、物価は上がるが金利は低い状態では、銀行にお金を預けていてもお金の価値が下がっていく事はご理解いただけたかと思います。この状況でも今あるお金を少しでも増やしたい、増やせないにしても価値は維持させたいと思う方がほとんどかと思います。しかしながら、維持したり増やそうとする場合のパターンとしては…

ローリスク・ローリターン
ミドルリスク・ミドルリターン
ハイリスク・ハイリターン

 つまり、何かしらリスクが伴います。
例えば、
■NISA等を活用した株式や投資信託での運用
■外貨での運用
■金預金での運用                                                              等

 それぞれ何かしらのリスクがあります。そのリスクを見極め理解して今ある預金の
一部を運用するというのも良いかもしれません。

「いやいや、銀行に預入しておくのが一番!そのうち金利も上昇してくる!」

と思われる方もいらっしゃると思います。実際そうなれば一般的には一番良いのかも
しれません。

 しかし、専門家の見解では、なかなか難しいようです。銀行の利息が上昇することは、日本銀行の公定歩合が上昇するということです。つまり…
日本の国債の利率が上昇するということです。

 本年3月末現在の国債発行残高は1,000兆円になり(2014年1月25日 財務省試算)現在の国債の利率が1%上昇すると、今後1,000兆円の利息1%分つまり、10兆円アップする状況になる為、消費税アップ分がほぼ消えて行くことになります。

 したがって、国債の発行残高が減少傾向にならない限り銀行利息の上昇は多くは望めないのではないかと思われます。

 銀行金利の上昇が望めない中で、資産形成を考えると金融商品に投資するという選択肢がありますが、この場合短期で考えるのではなく、中長期で検討する方が良いのではないかと思います。例えば10年を一区切りとして考えられるのが一般的ではないでしょうか。
弊社では昨今より、下記のような相談を複数件お問合せ頂きお客様の状況に応じて順次解決策をご提案させて頂いており、大変ご好評いただいております。

■資産をどのように運用するのが最適なのか?
■子供や孫により多くの資産を残す為にどのような方法があるか?
■退職後の老後資金の準備は現在のままで大丈夫か?

 現在様々な金融商品がある中で、どの様に活用していけばいいのかについて弊社ではご相談を承っております。弊社所属のファイナンシャルプランナーがご相談を承りますので、是非ご活用ください。