A-Life News

2022.10.03

A-Life 通信 vol.029 近年注目されている『健康経営』とは?

□□ 目次───────────────────────────────────────── ■■

 

1)近年注目されている『健康経営』とは?

 

2)健康経営の取り組み事例

 

□□ ─────────────────────────────────────────── ■■

 

1)近年注目されている『健康経営』とは?

 

健康経営とは、従業員等の健康管理を本人任せではなく「経営的な視点」と考え、
戦略的に実践することです。もともとはアメリカの臨床心理学者ロバート・ロー
ゼン博士が提唱した「ヘルシーカンパニー※」に基づいており、これまで別々に
考えらえていた「会社経営」と「従業員の健康管理」を統合的に捉え、従業員
の身体的・精神的な健康を維持する事が会社の業績にもつながる
とい
う考えに基づいた組織づりの事です。健康経営を実際に導入した場合、従業員がや
りがいを持って仕事に取り組めるだけでなく、企業側にとっても様々なメリットがあ
ります。
※ヘルシーカンパニーとは社員の健康管理と企業経営を一体とする考え方を導入する企業」の総称です。

 

 

健康経営に取り組むメリット

メリット1 労働生産性の向上と離職率の低下

従業員が心身ともに健康な状態で業務を行えれば、業務パフォーマンスがあがり、
企業の生産性向上が期待できます。同時に、メンタルヘルス不調などを起因とする
休職率率や離職率の低下も期待できます。

 

メリット2 リスクマネジメントに繋がる
健康経営を導入することで、従業員の長期的な休業のリスクを減らすことが期待
できるほか、体調不良による仕事中のミスや、労働災害の予防にも繋がります。

 

メリット3 企業イメージの向上
健康経営を実施しているということは、「従業員を大切にしている」「社会的に
信頼できる」ことの根拠になるため、周りからの評価にも繋がります。

メリット4 医療費の削減
医療費を含む社会保障費の負担はしばしば「見えない人件費」と呼ばれます。従
業員が健康であることは、企業が負担する医療費のコスト削減を期待できるのです。

□□ ─────────────────────────────────────────── ■■

2)健康経営の取り組み事例

ここでは、実際に行われている健康経営の取り組み事例をご紹介します。健康経営に
難しい基準などもなく、事業主・労務管理担当者が従業員の健康づくりを積
極的に推進すれば、それは健康経営となります。

 

~取り組み事例~
【健康診断関連】
・歯科検診の費用補助
・がん早期発見セミナーの開催
・健康診断の受診推奨・高リスク者に対しての保健指導

【休暇制度関連】
・有給休暇とは別に「特別休暇」を設ける
・メモリアル休暇の新設
・有給休暇の、時間単位・半日単位での取得を可能にする

【睡眠関連】
・昼寝のスペース設置
・睡眠に関する相談窓口の設置
・睡眠に対し報酬を支払う睡眠報酬制度

【食生活関連】
・健康メニューを意識した社員食堂の運営
・朝食欠食対策としての朝食提供
・問診・測定システムによる肥満・生活習慣病のアドバイス

【運動推進関連】
・ラジオ体操・企業オリジナル体操の実施
・ウォーキングイベントの開催
・椅子の代わりにバランスボールを導入

【オフィス関連】
・音楽やアロマなど、リラックス効果のあるものを導入
・座り心地の良い椅子に変更する
・目の負担にならないオフィス照明を設置する

 

国も健康経営を後押ししており、経済産業省は2016年度より「健康経営優良
法人認定制度」を始め、認定企業は融資や自治体の入札などで優遇を受けたり
しています。また、経済産業省と東京証券取引所は2014年度から長期的な視
点で健康経営を取り組んでいる上場企業を「健康経営銘柄」に認定しています。
投資家に魅力ある銘柄として知ってもらうことが狙いです。

 

□□ ─────────────────────────────────────────── ■■

まとめ

会社は「人」で成り立っている以上、従業員の心身の健康は企業が守らな
ければなりません。少子高齢化が進み働き手が不足する中、大切な従業員を守る
ための手段として、中小企業が取り組むべき経営手法です。
まずは「散歩や階段使用を推奨する」「禁煙や減煙をうながす」など、ちょっと
したところから健康への取り組みを始めてみると良いかもしれませんね。

 

□□ ─────────────────────────────────────────── ■■

 

最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございます。

みなさまのビジネスやプライベートでお役立ていただければ幸いです。

ご質問等がございましたら、電話またはメールにてお問合せ下さい。