A-Life News

2021.07.02

A-Life 通信 vol.012GWの裏に潜む“五月病”

□□ 目次───────────────────────────────────────── ■■

 

1)ゴールデンウィークの裏に潜む“五月病”とは

 

2)五月病には“サザエさん症候群”が関係する??

 

3)五月病、「すぐ治る」「時間が解決してくれる」
は危険!?

 

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 1)GWの裏に潜む“五月病”とは
ゴールデンウィーク後に要注意なのが「五月病」と呼ばれる心の病です。
特に今年は、コロナ禍2年目に突入し、以前よりも心身のバランスを崩しや
すい環境下で、5月病傾向の人が増える可能性があると言われております。

 

そもそも“五月病”とは?
新年度に進学や就職・転職・昇進などで環境が新しく変わり、自分でも気付
かないうちに身体的・精神的な疲労を蓄積させ、GW前後に無気力になるこ
とを
“五月病”といいます。最近では、研修が終わった新社会人等がこうした
状態にな
るのを“六月病”と呼ぶこともあります。(これらは病院で使われる
正式名称ではありません。)

 

五月病の原因 

環境の変化◆
新生活には大きな環境の変化を伴います。環境が変わることは大きなストレス
となり、環境に慣れはじめたGW明け頃に、積み重なったストレスがドッと表
に出てしまうことが五月病の大きな原因です。

 

◆人間関係◆
新しい職場・部署の人とうまくなじめなかったり、新しく入ってきた人と打ち
解けられなかったりといった人間関係の不調も五月病の要因となります。

 

◆燃え尽き症候群◆
就職・転職・昇進といった大きな目標を達成したことで緊張の糸が切れ、五月
病になってしまうというパターン。使命感や責任感が強い方は特に発症しやす
いと言われます。

 

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2)五月病には【サザエさん症候群】が関係する??

♪ル~ルル、ルルッル~、今日も、いい天気~♪

日本の多くの地域で日曜の夕方に流れるこのメロディ。国民的アニメ『サザ
エさん』
のエンディング曲が流れると、次の日から始まる仕事を意識し、気
分が落ち込んでしまう経験は誰もがあると思います。この現象、ちょうどエ
ンディング曲が流れる頃に症状を感じやすいことから、日本では“サザエさん
症候群”
という名で知られるようになりました。ちなみに英語ではMonday
 Blues(月曜の憂鬱)”と呼ばれ、海外でも同じような悩みを抱える人がい
るそうです。

五月病はゴールデンウィークを挟んだ特有の症状のようですが、サザエさん
症候群は5月に限らず、日々の仕事から解放された休日の終わりに「明日から
また仕事をしな
ければならない憂鬱感」を感じることで発症します。ゴール
デンウィークは休みが長いぶんテンションが下がりやすく、そのまま日常生
活に戻れず五月病になってしまいます。

 

★サザエさん症候群を防止する休日の過ごし方★
 サザエさん症候群を防止するには、「どう休日を過ごすか」が重要です。
以下のポイントを意識して、休日を過ごすように心がけましょう。

 

朝寝をしすぎない
休みの日だからといって朝寝をしすぎてはいけません。朝寝し過ぎて夜眠れ
ない、、なんてことにもなりかねないので、平日と同じ時間に起きるように
しましょう。また、近年の研究において「休日の寝だめには効果がない」
とも分かってきています。

 

昼間に予定を入れる
「休みの日くらい家でダラダラしたい…」と思うかもしれませんが、 日曜に
だらけすぎると月曜日の朝、仕事モードに切り替えるのが難しくなってしま
います。リフレッシュの方法は人によって異なりますので、自分に合う予定
をいれて休日を満喫しましょう。

 

夜に少しだけ仕事や勉強をする
翌日の仕事が憂鬱になるのは、心と身体が休日モードになっていることも原
因のひとつです。休み明けにいきなり仕事モードに切り替えるのではなく、
徐々に仕事モードにシフトすることで、憂鬱感を軽減できます。簡単なメール
チェックやスケジュール管理
で良いので、休日の夜に少しだけ仕事や勉強をす
るようにしましょう。

 

月曜日の夜の予定を考える
週始めの月曜日の夜に楽しみを作るのもおすすめです。先に楽しみな予定を入
れておくと、それを目標に頑張る事が出来るので、目先の憂鬱さにとらわれな
くなります。

 

★ポイントを押さえて休日を過ごすことで、明日からの仕事に対する憂鬱感を
軽減できます★

 

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3)五月病、「すぐ治る」「時間が解決してくれる」は危険!?
“五月病”は専門医の間で、アパシーシンドローム(無気力症候群)とも呼ばれ、
医学的には「適応障害」「気分障害」と言った、れっきとした精神疾患と考え
られています。「適応障害」は、皇太子妃・雅子様が長く闘病していたことで、
一般的にも知られるようになりました。「気分障害」とは、感情(気分)の病
気で、感情や意欲の面で極端な上昇や落ち込みが現われるものです。気分がひ
どく落ち込み、何事もおっくうになる状態をうつ(抑うつ)状態といいます。
極端に気分が高まり、活動的になりすぎるのを躁(そう)状態と呼びます。

 

 「一時的な五月病だから大丈夫」と思い込んでいても、実は「適応障害」「気
分障害」とい
った精神疾患にかかっている可能性も十分にありえます。適切な
対応・治療をせずに放置してしまうと、長期間の休職が必要になるケースもあ
りますので、“五月病”という少し軽めの名前に惑わされず、早めに対策をとっ
ていきましょう。

コロナ禍で環境が絶えず変化する毎日。「自分には精神疾患なんて関係ない!」
とは今や誰にも言い切れない時代です。自分自身はもちろん、まわりの人がつら
そうな様子をしていないか、注意して見てあげるようにしましょう。